藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2018年06月05日

  

免疫

はしかはヒトを宿主とし自然感染者はほぼ生涯にわたり感染しないのですから、天然痘撲滅運動と同様の徹底した隔離政策で撲滅できないのでしょうか。

多分無理なのです。

はしかは異常に感染力が高くほとんどの人が幼少期に自然感染していました。それでもずっと存在し続けてきたわけです。

可能性として考えられるのはどこかにはしかのウイルスが安定して存在し続ける居場所がある、あるいは常に流行が継続しているため誰かが感染し、他人に感染させる連鎖をずっと続けてきた、という可能性もあります。

エボラウイルスは死亡率が異常に高く潜伏期間が短いため流行地域の封鎖により速やかに伝播は止まります。悲しいことですが感染者の多くは短期間で亡くなられ流行は収束するのです。ところが撲滅は困難です。ヒトが宿主ではないからです。

いずれまたウイルスが「やってくる」のです。エボラウイルスがどこから来るかは映画「アウトブレーク」にヒントが示されていますが、一般には公開されていません。

はしかワクチンを全廃し自然感染に任せると多くの人が子供の時に感染し重篤な症状に陥るケースもでるリスクがあります。

一方大多数は大過なく乗り越え大人になってからは余程の免疫力低下を来さない限りは感染しなくなります。今も流行しているのはワクチン接種世代であって任意接種時代に自然感染した人が多い高齢者はほとんど感染しません。

この状況でもし小児のワクチン接種を全廃すると小児の間に大流行が起こり、ウイルスは感染を繰り返す内に毒性を強めるものが現われる傾向があり、今度は子供の時にワクチンを接種したため自然感染していない大人を襲うという事態に至ります。

大人が感染した場合はただでさえ重篤な合併症に至るリスクが高いところへ大流行により「強化」されたウイルスとなると死亡例も増える可能性があります。 ワクチン接種を一度普及させてしまうと簡単にはやめられないのです。   (続く)

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